手刻み加工での家造りは、大工さんと呼ばれる人なら誰でも出来るという技術ではありません。
長年の経験と、培ってきた知恵、技術などが必要不可欠になってきます。近年では、工場で機械やコンピューターを使って木材を加工するプレカット工法で住宅を建てることが主流になってきましたが、その場合、大工さんの仕事は機械で加工されてきた木材を現場で組立てることが仕事になります。実際に、木の性質を理解し、墨付けや刻みといった技術がなくても住宅が建ってしまうのです。大工本来の知恵と技術の発揮のしどころは失われ、「木」本来の良さを生かした軸組も作られなくなっているのです。
当工務店の住宅は、木の性質を生かせる知識と技術を持った大工が「木組み」と呼ばれる手仕事の技術で施工することで実現します。「木組み」とは、凹凸加工を施した柱や梁を組みあい、家の構造体を作り上げることを言います。
「木を木で組む」技術であり、木が本来もっている性質であるしなやかさ、粘り強さ、力強さなどが最大限に活きる方法です。
大工は、どの木材を木組みのどこに使うのかを「適材適所」に判断し、その家の構造にもっともふさわしい「木配り」をします。
「手板」と呼ばれる木組みをする為の図面を起こし、一本一本の木を見ながら、墨付けをし、手刻みで、木組みの凹凸となる「仕口・継手」を加工します。組んだ時に木同士がもっとも効果的に組み上がる為のたくさんの知恵が、大工には伝えられています。
木の良さを最大限に活かすには、それを引き出す大工の手仕事が不可欠だと考えます。そこに住む家族のために、大工が心をこめて刻んだ世界でただひとつの家は、その家族を幸せにするに違いありません。また、地場の大工がその知恵を十分に発揮し、生き生きと誇りをもって仕事できることは、地域の小さな経済に貢献し、木の命を活かす仕事の技術継承にもつながります。
また、手刻み加工の良いところは、プレカット工法には出来ない複雑な木組みができることです。
いくらコンピューターの技術が高くなってきても職人の技術にはかなわないということですね。木くばりの仕方は職人ひとりひとりでも違ってきます。職人それぞれが独自に学んできた技術を最大限に活かします。コンピューターのように全部同じマニュアル通りの木くばりにならないところも手刻み加工による家造りの面白さだと思います。
複雑な木組みが出来るということは、間取りなどをより自由に出来る為、プレカット工法では造ることができない自分だけのオリジナルの家造りが出来るということです。
宮城県大崎市古川の大工さん
株式会社 髙橋工務店 代 表 : 髙 橋 英 紀
建設業許可番号 宮城県知事(般-4)第9285号
宮城県大崎市古川小野字西舘11番地 TEL :0229-28-1935 FAX :0229-28-1905
Email:takahashi_k_1935@oasis.ocn.ne.jp